2022.07.04
久野金属工業は、IoTGO CAE 金属プレス成形シミュレーション用素材データベースクラウドサービスをリリースしました。本サービスでは、成形シミュレーションで使用される50種類以上の素材データにアクセスできるほか、各研究機関や参画企業で使われたデータを共有することができます。これにより、金型設計において素材のバラツキを考慮したシミュレーションを行うことができ、テスト加工や量産時の問題を事前に想定することが可能となります。また、新素材への対応も可能であり、データライブラリにある素材データは増加し続けます。
背景として、金属プレス加工において、成形シミュレーションが多く使われるようになっていることが挙げられます。成形する素材の引張試験を行い素材パラメーター同定を様々な研究機関や企業で行っているものの、それらデータは共有されておらず、各社がバラバラに試験を行っているため非効率な状況となっています。このサービスのリリースによって、業界全体の成形シミュレーションの精度と速度アップ、金型費用の削減などが期待されます。
通常CAE用の素材パラメーターデータは数百万円で販売されていますが、本サービスでは無償登録して頂くことでデータ一覧にアクセスできるようになり、必要になった時点ですぐデータを購入することができます。月額契約をすれば1データの費用が1/5以下という価格となるため、CAEの活用を促進する取り組みとなります。
本サービスは、久野金属工業を含む愛知県の重点研究プロジェクトの一環として、名古屋工業大学や大同工業大学などと共同開発されました。名古屋市工業研究所やあいち産業科学技術総合センター、他企業4社やプロジェクトに参画しています。共同開発によって、金属プレス成形シミュレーションの精度向上に貢献することが期待されます。複雑高精度プレス部品の製品開発から
プレス加工・溶接組立・機械加工まで一気通貫
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