選ばれる理由
プレス加工メーカーにとって金型は最大のノウハウの塊であり、プレスの技術力は金型の精度によって大部分が決まります。当社では、熟練の金型技術と豊かな設備力を活かし、金型の9割以上を内製化。設計から製作、メンテナンスまで自社内で対応、中でも高精度金型の決め手となる「金型設計」「金型部品加工」「トライ調整」の各分野において高度な技術力を築いています。
金型の8割は設計で決まると言っても過言ではありません。当社では、製品の成形工程、生産設備の仕様、各工程の機能、高精度かつシンプルな金型構造、組立調整・修理の容易さ等、あらゆる条件を考え合わせ正確に図面化。様々な加工条件の影響を受けやすく、経験や金型構造だけでは良品の実現が難しい「ハイテン材」では、金型部品の最適な見込み形状をシミュレーション技術により作成し、確実な設計につなげています。
精度の高い金型部品づくりに欠かせないのが高精度な設備群です。当社では、安田工業(株)の1/10000mm制御ジグボーラー4台やワイヤーカット放電加工機など全設備を精度にこだわり選定。最新のツーリングと合わせて加工時間の短縮と高精度加工を両立しています。また加工精度を左右する「段取り」に必要なジグも、自社で設計・製作しています。
トライ調整とは、組み立てた金型を、製品図通りのプレス部品が作れるように最終調整する技術のこと。素早く確かな調整を行うには「熟練工のセンス」が必要とされ、とくに複雑高精度プレスでは、成形工程が多いため「あと少し」の調整で出来栄えが大きく左右されます。当社では創業より金型の職人技を絶やさず積み重ね、調整においても高い技術力を発揮しています。
当社は、1980年代のFA用ロボット開発以来、ICTの活用に力を入れています。自社サーバー、IoT、クラウドを併用し、生産管理から金型管理、品質管理、EDI仕入先管理、自動倉庫管理まで自社専用のシステム群を導入。モバイル端末を活用した生産工程改善、職人のカン・コツの仕組み化などICTにより熟練技の自動化も進め、人が考える仕事に集中できる環境を作り、技術力の強化を図っています。
高度な技術を競争力に、70年以上の歴史を刻んできた当社。創業当時より、技術力を支える「優秀な人材育成」を最重視し、様々な能力開発や教育・研修などを積極的に展開し続けています。またスキルアップへの意欲向上につながる技術認定や、自己啓発・相互啓発の場となるサークル活動など、社員が前向きに技術研鑽や生産性向上に励める風土作りにも注力しています。
各社員が、合理化・省力化に向けた提案など業務関連のレポートを年1回提出、それを10級〜1級までの評価に審査する技術認定制度を設けています。社内の7級は国家資格の2級技能士に相当。正当な評価を社員の意欲向上につなげています。
金型設計や加工など当社ならではの高度な技術を伝授する技術指導はもちろん、外部団体主催の研修会への参加も奨励しています。また技術検定国家資格取得の助成、改善提案制度等にも力を注ぎ、次代を担う人材育成に努めています。
1972年からQCサークル活動を開始、業務の改善・社員の自己啓発につなげています。これまでQCサークル東海支部大会で4回の発表、なごや中小企業TQC発表会では銀賞1回・金賞2回を受賞。社外でもその成果が評価されています。
「試作メーカーで試作品を作ったが、別メーカーで量産しようとしたら成形できない」「試作のように精度が出せない」「価格が高くなってしまった」というお悩みをよく耳にします。これらは、量産には向かない工程で試作の成形を行ったことが原因です。試作から量産までの一貫体制を整える当社では、量産を前提とした工程や設備を試作段階から採用することで、こうした不具合の発生を未然に防止。また全工程を内製できるため、開発品の情報漏洩のリスクも解消できます。
プレス機械メーカーと共同開発した1200トン順送サーボプレスや250トン×10工程ロボットなど多種多様な設備で、お客様や他社のラインでは生産できない難加工プレス成形に対応しています。さらに切削加工も行うことで、より複雑な形状への対応や材料特性の付加も可能。溶接ロボットやジグを自社開発するなど、幅広く生産体制を整えています。また、プレスの精度が高いため接合部も美しく、メッキ材のスパッターレス溶接も実現します。
ロングベッドの順送プレス(4.5m)や最大15工程(110トン)のロボットラインなど、複数の加工が一気通貫で完結できる量産体制を完備。リードタイムを短縮するインラインタップ加工(転造タップ)も可能なほか、自動倉庫・自動搬送車を制御連携することで運搬や保管の効率も高めています。また、すべての金型に独自のコンパクト仕様を取り入れ、短納期・高メンテナンス性・省スペースを実現。全工程を自社対応できるため、万一のトラブル対応もスムーズです。
高精度な輪郭形状測定器など最新鋭の検査設備を整え、社内認定を受けた検査員が製品を確実に測定・検査・判定するほか、三次元測定器による自動検査や計測データの自動出力も実施。お客様のご要望があれば、ロット管理や検査成績書などのトレーサビリティにも対応しています。さらに、生産工程の不具合が発見しやすい一個流しラインを採用するなど、不良が作られにくい工程の作り込みにも力を注いでいます。最近は顧客から「品質優秀賞」をいただいています。
複雑高精度プレス部品の製品開発から
プレス加工・溶接組立・機械加工まで一気通貫
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